Unlimitedに上機嫌

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好きな色を思い出すことは「自分史」をたどることだと思う

YouTubeチャンネルで、黄色のかわいいものに目がないというお話を聞いた。いつもロジカルで鋭い解説をしている方なので、モフモフしたぬいぐるみやフィギュアを愛でている姿は意外だったし、こういうのを「ギャップ萌え」と呼ぶのかなと思った。その方は二人兄妹の二番目で上にお姉ちゃんがいたため、幼少期から男の子らしい青ばかりを買い与えられ愛されて育ったそうだ。「男のらしさ」を期待は他の色への憧れへと変わり、あるアニメ番組で目にしたキャラクターに強烈にひかれたそう。それが黄色との出会いで、以降60年間黄色のものを目にすると買わずにはいられないそうだ。

この話を聞いて、自分の好きな色はなんだろうかと考えた。彼のように、一貫して同じ色を好きでいるということはなく、年代とともに好きな色があったように思う。年末はなぜか過去を振り返りたくなる季節だ。好きな色とアイテム、なぜその色が好きだったのかを振り返ろうと思う。

小学生時代 青

自分は四人兄弟の三番目で、上には兄と姉、下に弟に挟まれて育った。青が好きだったのは、2歳上のお姉ちゃんのおさがりを着せられることが多かったからだと思う。女の子用だから赤や白が多く、4つ上の兄のものをそんなに着た記憶がない。実際は兄のおさがりの方が多かっただろうが、着させられた記憶のほうが強く「どうしてお姉ちゃんのばっかり」と常に考えていたからだと思う。そんな中でも、誕生日やクリスマス、おばあちゃんと買い物にいく、年に数回新しい服を買ってもらう機会があった。特にお気に入りだったのが、青のパジャマ。ワンピースのキャラクターがデザインされた服で、冬場はずっとそれを着ていた記憶がある。また、運動靴や文房具などはおニューを買ってもらえて、いずれも青色のものを使っていたと記憶している。一つコンプレックスを挙げるなら、ランドセル。これもおさがりで、青は青だったがくすんでいた。一人っ子の友達はぴかぴかの青ランドセルをしていて、おさがりであることが一目でわかる自分のがとても嫌だった。

中学~高校時代 赤

昔から、目立ちたがりの性格だった。中学に入ると制服や登校用の靴など、ルールが設けられるようになった。定期的に行われる頭髪検査や持ち物チェックで指摘されることがカッコイイと考えていた当時の自分は、違反だと分かりやすい色のものを身につけるようにしていた。桜木花道のように髪を赤く染めたことはないが、赤のハイカットスニーカーや赤のタンクトップを着て先生の御厄介になっていた。

高校にあがっても色の好みは変わらず、誰も知らない隣町の高校に進学したのでかますために真っ赤なリュックで登校した。おかげで、初日から「あいつヤバい」と警戒され溶け込むのに時間がかかった。真っ赤なリュックに真っ赤なコンバースで登校していたので、いつからか「赤い人」と認知されるようになった。ちょうど学ランだったから赤く染めた丸刈りにすれば間違いなくバスケ部に勧誘されていただろう。

休日はアニメを見て過ごす引きこもりで、どの作品もイメージカラーが赤のキャラばかりを好きだった。ワンピースのシャンクスやナルトの自来也など、赤は大人な強いという、当時の自分には憧れに映ったのだろう。また、高校時代にかなりハマったものがある。戦隊シリーズの「ゴーカイジャー」だ。海賊のヒーローで、歴代の戦隊シリーズのキーを差し込めば変身することができる。たしかガチャガチャで売られていて、歴代の赤を必死になって買い集めていた気がする。

大学時代

親元を離れ都市部に住むようになったことで、オシャレを意識するようになった。入学当初は高校時代の名残が残る田舎者スタイルで、大阪出身のあるやつに「お前の私服独特やな。どこで買ってるん?」と、15人ぐらいの前で言われたのをハッキリと覚えている。その時は完璧に意味は分からなかったが、そいつの表情と周りの浮ついた反応でバカにされていることは分かった。それから、少しずつ周りの人たちと同じような落ち着いたデザインの服を選ぶようになった。しかし、どこかでオリジナリティを示したいと高校の時に買った赤のパンツはなかなか手放すことが出来なかった。屈辱の発言から半年ぐらい経ったとき、自分の私服が洗練されたのを見た「やつ」に、「最近オシャレになってきたやん」と言われた。一度バカにされているのでその場では手放しに喜ぶことはしなかったが、内心とても嬉しかった。地方から出てきた約1年。ようやく都会に受け入れられた気がした。

社会人~現在

いま好きな色を聞かれたら、緑かネイビーと答えている。緑のアイテムはほとんど持っていないが、大学時代からの大切な友人に「○○くんは緑だね」と言われてから緑がパーソナルカラーだと思い込んでいる。現在のパートナーがミニマリズムに傾倒していた当時、「服は3色に絞って選ぶと、テーマもはっきりしてモノが増えない」と教えてくれた。自分をミニマリストだと思ったことはないが、このアドバイスは今でも実践していて、黒・グレー・ネイビー以外の服は買わないようにしている。個人的には、ネイビーが一番似合う色だと思っていて、理想としてはライアン・ゴズリングみたいなお洒落な人になりたいと思っている。

これまで、幅広い色を好きになってきたなと感慨深ささえ感じる。20代の今は、保守的な色に落ち着いているが、30代やその先ではまた違う目覚めがあったりするのかなと考えると楽しみだ。