Unlimitedに上機嫌

「お金はかけずに学びたい」をコンセプトに、年間300冊を読む無職がPrimeReading対象本を紹介するブログです。

人間は、人・本・旅からできている

人間は、「人」「本」「旅」の3つからできている。

どこかのビジネス書で見つけた言葉だ。たしか保険会社を創業した経営者が遺した言葉だったと思う。名前さえ覚えていないが、この言葉は日ごろよく頭に浮かぶ。座右の銘とはちょっと違うと思うが、人生の指針の一つになっている。この言葉を次のように解釈している。その人から出てくる言葉(思想がカタチになったもの)は、誰かから聞いたこと、本で見たこと、旅で見つけたことのいずかである。言葉や思想、人格を広げたいのなら、3つのいずれかをたくさんしなさい、である。最初に挙げた言葉は、まさに「本」から得たことだ。この言葉を残した人は、人3本5旅2ぐらいの比率だったと思う。世界中を旅するのが趣味で、仕事柄たくさんの人と会う一流の経営者ですら、本から得たことが半分を占めるのだと意外に思った。そのことだけで本を読むことは大切だと主張するのは早計だが、成功者と呼ばれる人が”ほぼ”読書を習慣にしているのも、彼の言葉や比率を裏付けていると言えそうだ。

これまでの27年を振り返ると、人3本6旅1。本を読むようになったのは、20歳になってから。もっと早くから読んでいればと考えることもあるが、7年の間に本が6割を占めるようになった。これからもっと本の比率が大きくなるかは分からないが、本で得たものは定着率が高いと感じる。人から言われたことは、ネガティブなものほど覚えている。小学6年生の時に女子から言われた「○○の次に禿げてるのはお前」や高校2年の時にクラスメイトの男子から言われた「死ね」などは、いくつになっても忘れないだろう。旅は、やったことが少なくまだまだ発展途上の分野だ。一般に旅と呼ばれる、長距離を伴う移動はこれまで20回ほどしかしていない。幼少期に家族で行った旅行や修学旅行などは、あまり記憶に残っていない。たぶんそれは、ついていったからだろう。反対に、学生時代にいった青春18きっぷで巡る東北旅や和歌山での一人旅、夜行バスでの富士登山は鮮明に覚えている。記憶として新しいからではなく、自分が思い立って自分で行ったからだ。旅と旅行を分けるポイントは、「サプライズ」にあると思う。旅行会社が立てた計画やスケジュールをこなす旅行は、目的地で起こることは想定済み。そうした観光の魅力もあるが、残りやすさという点では薄い。反対に、旅は想定されていないづくし。何が起こるか分からない状況は、脳はより活発に働くし五感の働きもよくなる。充てもなく歩いているときにキャッチした匂いで店を決めると、そこで食べたものも記憶に定着しやすい。旅は見知らぬ遠い場所に行くことだけに限らない。知っているけど通ったことのない近所の細道を行くというのも、立派な旅でそこで見聞きしたものが人生や自分という人間にとって大切なものとなるかもしれない。

さて、2022年だけで考えると、人1本8。5旅0.5だ。会社を辞めたことで特定の人としか会話をすることがなかった。変わらず一緒にいてくれる安心も与えてくれたが、強烈な瞬間や経験は生まれなくなる。それは相手のせいでも自分のせいでもなくて、日常に伴うごく自然のこと。普段話さない人との会話から強烈に残ることが出てくることもある。

primereadingss.hatenablog.jp

こちらの記事では、ドラマに出てくるような「クズ男」に悩まされる女性の話を幼馴染から聞いた。「現実は小説は奇なり」という言葉は、やはり人とのコミュニケーションの中で起こることなのだろう。今年は、本もそうだが多くのアニメを見た。アニメは単なる暇つぶしと考えてきたが、目的意識やポジションを明確に持てば自分の血肉となることが分かった。見たら書くという流れをできるだけ実践したので、今年はアニメのシーンやセリフの引用を頻繁する一年だったと思う。コロナや経済的余裕などを言い訳に旅を遠ざけた一年になった。先ほども書いたが、旅は必ずしも物理的な距離や大きなコストを必要としない。毎日歩数を確認する習慣はあるが、あまり歩いていない日は旅をしなかった日と言えるかもしれない。来年は、身近な歩数をきっかけに旅への意識づけを強くしていきたいと思う。