Unlimitedに上機嫌

「お金はかけずに学びたい」をコンセプトに、年間300冊を読む無職がPrimeReading対象本を紹介するブログです。

アニメ見すぎて2次元への不満がかなり溜まっていたので、ガス抜きすることにした。

2022年冬スタートのアニメも、そろそろ終わり。第1話はあらかた見たが、2話は5割、3話は3割、結局最終話まで見続けることになりそうなのは、全体の1割にも満たない。自分の見切りの速さと飽きっぽさは、日を追うごとに磨かれる。YouTubeやネットフリックスなど、原則一気見するコンテンツは罪が深い。一度アプリを開いたが最後、平気で10時間を持っていかれる。残るのは、自分が「デジタル頭痛」と呼んでいる、スマホを触りすぎた時に起こる独特な片頭痛疲労感。それに対して、毎週1話ずつ更新されるテレビアニメはありがたい。「テレビはオワコン」だと言われて久しいが、健康的な観点でいえばテレビは断然スマホよりも健全であると言える。

今クールに放送された、正しくは放送中のある作品について思ったことを書きたい。放送中なのに「放送された」と表現したのは、自分の中ではもう終わった作品だからだ。その作品は、4話を見て辞めた。正直、1話を見終えた時点で切ろうと思っていた。しかし、某外資系サブスクサービスの「ウィークリートップ20」に毎週表示されるのを見て、「見ておかないといけないのかもしれない」という気になり、4週は我慢して視聴を続けた。

楽しみに見続けている人もたくさんいるだろう作品だから、敢えて作品名を出さないようにする。こっちも配慮しているのだから、好きな作品が酷評されているからと言ってアンチコメントを残さないでいただきたい。ま、この記事を読んでいる人がいれば、の話なのだが。その作品のタイトルは、ひらがなと「・」で構成されている。おそらく、このヒントだけで2作品に絞られたと思う。どちらも注目度の高い作品だから、眉間にしわを寄せながらこれを読んでいる人はかなりいることと思う。繰り返しになるが、読んでいる人がいればの話だが。

その作品に対する感情は、嫌いではない。キモいとも、ちょっと違う。文字にするなら、ウジェだ。嫌悪する感じでもあり、かと言ってグロイとかエグイなどの気持ち悪いとは違う。許せないという感じを含んだ、嫌悪感を含んだ違和感。

その作品のテーマにも関係する、象徴的なセリフがある。「彼女は、好きで一人になっているのだ。わたしなんかとは、違う」。記憶に基づいたイメージなので、正確ではない。この作品では、2種類の人間が同じグループに所属する。好きで一人になっている人と、望まずに1人でいる人。日本語的にいうなら、単独者と孤独者。主人公は、孤独の方。1人でも出来ることを突き詰めた結果、ネットではまあままな有名人であるという設定。素顔は誰にも知られていないネット上の有名人なんてのは、いかにもイマドキな感じだ。

自分が嫌悪感にも似た違和感を覚えたのは、孤独を自称しながらもグループに所属している点。主人公は、自身を「陰キャでコミュ障な孤独者」と呼んでいる。出会ってそれほど経っていない同級生に対して。まず、そこが引っ掛かる。「2次元にマジになってどうするねん」と言われるかもしれないが、孤独な人は「自分は孤独です」とは言わない。それを言えないから孤独なのだし、それを言えたらどれだけ良いかと思う。自分は、これまで自分を陰キャだとも、コミュ障だとも思ったことがない。孤独だとは思ったことは数えきれない。いわゆるこの作品、この作品は、「陰キャラでコミュ障で孤独な」人たちを狙って作られているから、それに該当しない自分に刺さらないだけなのかもしれないが、2次元と言う創作物の体を取って、都合よく「孤独」をデフォルメしているのにイラっとする。タイトルにある、孤独を意味するワードはもっと暗くてもっと救いのない現実を孕んでいる。むしろそうした社会的なイメージを覆そうと、明るい作品を目指しているのかもしれないが、予定調和的でご都合主義的な設定に違和感しか覚えない。

例えば、主人公のグループメンバーになる同級生。違うクラスで陽キャとして知られる彼女が、廊下で見かけた主人公に興味深そうに近づいてくる。「何やってるの?」「え~凄い!」みたいな感じで、強引に距離は縮まり同じグループに。2人を結びつけるジャンルへの偏見も多いにあることは認めるが、階段下で人知れず昼飯を食べる生徒と誰からも好かれるTHE1軍の生徒が急接近することはまずない。「そんなこと言ったら、2次元の出会いのほとんどは非現実的」という反論をする人へ。その通り。だから、これは2次元全体への愚痴であり、この作品が特に嫌いな特別な理由などない。ただみんなが称賛するものに噛みつきたかっただけだし、それが即席家族が国家を救うあの作品でも、モノが魔物と化すあの作品でも良かった。ただ、何となく道具を片手に表現する高校生を主人公にしたあの作品が目に留まっただけ。ただそれだけ。