Unlimitedに上機嫌

「お金はかけずに学びたい」をコンセプトに、年間300冊を読む無職がPrimeReading対象本を紹介するブログです。

幸福度も景気も「いかに退屈しないか」がカギ

ここ1カ月は、経済や会計、政治の勉強ばかりしている。一時年間300本ペースで見ていたアニメ熱は冷め、世の中に興味を持ちだした。と言っても、ニュースをよく見るようになったわけではなく、知っていることが増えたのが嬉しい、つまり知識ストックが増えたことを喜んでいるノウハウコレクターに過ぎない。勉強することを目的としているがり勉君と化してしまったが、点と点が結びつく感動にも出会えた。

街に出ると、「景気が良くならない」という言葉が飛び交う。好景気を良いもの、不景気を悪いものと考えると、景気が良くないと感じている人は不幸であると言い換えることができる。自分はつねづね、「人を不幸にするのは退屈」であると考えている。年末年始は仕事や家事など特にやることがないから、テレビやスマホを見て過ごす。一見やることが見つかったと思うが、時間が経つと退屈に感じてくる。気づけば、必要のない愚痴をこぼしたり、将来の不安でいっぱいになる。そうしているうちに、仕事や学校が始まる時間が刻一刻と迫る。この一連の流れによって、人々は不幸に陥る。

これは、経済でも全く同じ。賃金が増えずモノの値段ばかりが上がると、買えるものが限られてくる。無駄遣いしないように、必要最低限のモノ以外は買わないようにする。アダム・スミスは『国富論』で、「豊かさの本質は、消費にある」と説いた。世の中のほとんどは、服を買ったり映画を見たりする時に喜びを感じる。中には、口座残高が増えるのが楽しくて働く人もいるが、そうした人は少数派である。景気が悪くなると、楽しみである「消費」が制限される。買い物ができないと、時間の潰し方が途端になくなってしまう。やることがないと、別にやりたくもないスマホを触ったりして過ごすしかない。あとは、先ほど書いた年末年始の過ごし方と同じ。

豊かさに生きるヒントは、退屈しないこと。退屈しないためには、動き続けるしかない。文字通り、自分の体を動かす。資本主義に生きる人は、「何をするにしてもお金がかかる」とか「お金にならないならわざわざ動く必要ない」と考える。毎朝起きて電車に乗るのも、パソコンと睨めっこするのも、お金という対価があるからやる。しかし、豊かさの本質は「お金になるかならないか」ではなく、「動くか動かないか」。お金は生きていくために必要だが、豊かに生きていくためにはお金がなくても自分を動かせるようになることだと言える。