『君と夏が、鉄塔の上』|鉄塔を見るたび、あったかくなるお話です。
作品情報
作者 |
賽助 |
ジャンル | 小説・青春、SF |
ページ数 |
385 (読み終わるまでの平均:3時間) |
キーワード | 記憶・世界・繋がり |
あらすじ
鉄塔の上に、男の子が座ってる——
鉄塔マニアの地味な伊達(だて)は中学校最後の夏休みを、ダラダラ過ごしていた。
しかし登校日の学校で、破天荒な同級生、帆月(ほづき)から「鉄塔のうえに男の子が座っている」と声をかけられる。
次の日から、幽霊が見えると噂される比奈山(ひなやま)も巻き込み、鉄塔の上に座るという男の子の謎を解き明かそうとするのだが——。
少年たちが殻を破り、自らの一歩を踏み出そうとした夏休みを、この上なく鮮やかに、そして爽やかに描ききった、青春小説の名作 ! !
書き下ろし短編、『まだ幽かな冬』も収録。出典:Amazon
象徴的な一節
本書と自分
- なぜ読もうと思ったか・・・
- 夏っぽい小説を読みたかったから
- なにを得たか・・・
- 独特な世界観を堪能
- 好きな一節・・・
個人的な感想
誰かと繋がっていたかった
登ってある間、
常に電波は届いていた。
変わり映えない景色の中で、
こんな所まで電線を引っ張ってきた人たちのことを考える。
登山者の助けとなるロープだってそうだ。
誰かのお陰で、離れた人たちとも、離れた山頂とも繋がれる。
寒くて暗くて孤独な山小屋。
電波を通して流れてくるラジオが励ましてくれる。
あの時も、確かに繋がっていた。
当たり前にある鉄塔や電線。
小さい頃は、離れた鉄塔に向かって石を投げていた。
カーンという音が懐かしい。
鉄塔を見上げる。
この鉄塔はどこと繋がっているのだろう。
山梨でブドウの研究をするあの子とも繋がっているのかな。
あの山で最初に繋がった彼女と。
世間の評価
Amazon | 4.3/5(407) |
honto | 4.4/5(8) |
楽天ブックス | 3.4/5(20) |
個人的な評価
総合 | ★★★★ |
読みやすさ | ★★★★ |
読み応え | ★★★★ |
もう一度読みたい度 | ★★★ |
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